今さらメルトダウン報道=上杉隆でなくても、もうみんな知ってるって…

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やっと伝統的メディアに「メルトダウン」を報じる記事が出てきました。
読売はこちら→http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110514-OYT1T00229.htm
メルトダウンを報じるといっても、最近起きたことを報じているわけではありません。
すでに大昔に起きていたことです。
それを「今ごろ」報じて、「ニュース」です。
メルトダウンを辞書で調べると
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「 メルトダウン【meltdown】= 炉心溶融(ろしんようゆう)。」
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と、出てきます。
炉心溶融とは「炉心で発生する熱を除去できないため高温となり、燃料が溶融する状態(by大辞泉)」ですから、福島原発の停止、その後、炉心の冷却ができない、燃料が露出している…などなどから、わたしは「それを 炉心溶融=メルトダウンと呼ぶのだろう」と考えていました。
けれど、原子力安全・保安院は、
「メルトダウンとは解けた燃料棒が炉心下部に落ちる事」と「定義」しなおし、
「落ちた事が確認できないからメルトダウンとは呼ばない、燃料棒の損傷なの」
と言い続けてました。
まあ、この「言葉の定義を勝手に取り違える」というごまかしが、
なぜか日本では通じたわけです。
もちろん、世界には通じていません。
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メルトダウンの是非については日本を除いて、すでに決着がついていた。それ
は2ヶ月以上前、つまり、地震発生直後のことだった。
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これはフリージャーナリスト、上杉隆氏のメルマガの記述ですが、
国際的に見ても、事故直後の状況がすでに「メルトダウン」であることは自明の理だったようです。
しかし、その保安院の定義をもってしも、メルトダウンの言い逃れができない状況が顕在化しました。
そこで、やむなく、「メルトダウンしていた」報道。
「想定しなかった。認識が甘かった」
とは細野豪志首相補佐官の言葉ですが、これはウソをついてますよね(と信じたい)。
本気で言っているとしたら、よほど理性的な分析のできないパニック状態なのでしょう。
あるいは、本人はとても良い人で頭もよいのに、誰かにだまされているか。
わたしのような素人知識でも、当初から「これはメルトダウンでしょ」と思えたわけですから。
しかし、わたしよりもよほど頭もよくて情報も持っているはずの日本の伝統的メディアは、保安院や官房長官の「安全です」との発表をおうむ返しするだけの報道。
…もちろん、「情報を自ら捜そう」とする少なくない人たちには、もうバレバレなのですが。
そして、このことについて、最初っからキチンと追求してきたのは、上杉隆氏ら、フリーのジャーナリストの方々です。
「格納容器が破損していない限り説明のつかない数値」や「海外の情報」「御用学者でない本当の学者の見識」などを根拠に、きちんと取材しようとします。
すると、それをジャマするのが、なんと同じジャーナリストであるはずの伝統的メディアの記者たち。
「デマ野郎」「危険を煽る」と、人を「嘘つきよわばり」する。
「そんな質問もういいよ。お前たちだけの会見場じゃないんだぞ」と質問の邪魔をする。
ああ、もう、そういう人たちの名前をあかして欲しい、と思ってしまいます。
そんな伝統的メディアをして、ついに「メルトダウン」という単語を報じる事態になったのですが、その報じ方もはっきりいってフェアには見えません。
それまで、
●中学生が辞書しらべてもおかしいと思う「言葉の定義変換」の受容。
●客観的で冷静な取材の不作為や多角的な取材の排除。
していたわけなのに、メルトダウンという言葉が是となったとたん、
「東電が情報を公表せず」とか
「東電、甘い溶融想定」とか、
自分たちのやってきたことを棚に上げた、ご都合主義的な報道のしかた。
まったく自己批判がありません。
自分たちに間違いが絶対ない、という姿勢はまるで大本営そのものです。
事故直後、まじめに真実を取材しようとした記者たちに、まず謝罪して欲しいです
…なんてこと、普通に思うわけですが、さらにわたしの中では
「なにを今さら、この人たち、
 ホントは、●●(←好きな単語を入れてください)じゃないの?」
という声がリフレインしてます。
だんだんと伝統的メディアで働く人たちが可哀想というか、あわれに見えてきました。
しかしながら、中には芯の通った志を持った人もいるはずです。
どうか、声を上げてほしいと思います。
今は、昔と違います!
うん、違うはずです。
あ、違うんじゃないかな?
いや、違うといいなぁ…。

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