あらためて旗を揚げておきます。わたしは脱原発派です。

福島での原発事故は未だ収束が見えません。
放射能に関しても、どこにホットスポットがあるかわかりません。
昨日は牛肉、今日は腐葉土と、いろいろな身近なところからも放射能が検出されています。
たいへんです。考え方によれば、まるで戦時中のようです。
にもかかわらず、国や大手マスコミは、いまだに真実をつまびらかにはせず、安全・安心を装うとしているようにも見えます。
もちろん、一時はテレビ画面を席巻していた原発推進派の御用学者や(自称)ジャーナリストは、以前ほど元気はないようですが、彼らの存在はまだまだ不滅でしょう。
なぜなら、東電はまだ広告を出し続けているからです。
「お詫びのCM」だったり「節電のお願い」だったりですが、いずれにせよ、「このシンジケートはまだ終わってないよ」というサインを参加者に発しているかのようです。
そんな中、わたしの周囲で浮かび上がってきた変化があります。
それは、今や誰も、テレビや新聞のニュースを信じていないということです。
この傾向は、3.11以降、とても強くなりました。
そういうわたしたちから見ると、記者クラブに参加する(自称)ジャーナリストたちの特権意識の強い発言は、「裸の王様」よりも滑稽です。きっと記者クラブには鏡が置いていないのでしょう。
さて、3.11を契機に大きな変化を迎えている現在、ジョン・ダワーの言う、「スペースが広がった」瞬間です。
しかし、ジョン・ダワーはこうも指摘しています。
「もたもたしているうちに、スペースはやがて閉じてしまうのです。
 既得権益を守るために、スペースをコントロールしようとする勢力もあるでしょう」
この指摘にあるように、早く、しかもハッキリした旗を立てないと、やがて早晩、アンシャンレジームは、以前よりも巧妙で効果的なコントロール体制を再建するのでしょう。
いちどは日本を制圧した原発シンジケートの潜在能力は、(もちろん反原発デモを揶揄する意図はありませんが)デモの1回や10回では揺るがないだろうし…。
ですから、とりあえず、わたしはハッキリとここに旗を揚げておきます。
「わたしは脱原発を望みます」
放射能が安全だとかいう「迷信」に対する理性的な反論をここで試みるつもりはありません。
リアルを直視すれば、「放射能は危険だ」以外の解釈は出てきようがないと思います。
どれだけ放射能が危険なのかについては、他の多くのサイトなどでも散見できると思うので、それについても多くを記すことはしません。
ここでは、もともと原発というか、原子力産業そのものが、「弱いものの犠牲に立つ産業」なのだということを記しておきます。
原子力産業の燃料ともなるウランの採掘ですが、最先端の技術を用いたクリーンな採掘をしていると錯覚している人がいます。
そんなことはありません。
もともと、「土中から何かを掘り出す仕事」にクリーンなものはありません。
たとえば、あるインドのウラン鉱山では、鉱山のために土地を奪われた先住民はしかたかく鉱山労働者となり、つぎつぎとガンで倒れていったそうです。
ある労働者の言葉です。
「坑内でマスクもつけず作業した。マスクや防護服は会社の えらい人だけがつけていた。我々には危険だと言う説明はなかった。 木綿の作業着は家に持ち替えて洗濯した」
労働者は除染もせずに毎日、帰宅し、行水もする村も水で洗濯もします。
そして村には、片足のない子供、口が割れたザクロのように裂けた子供、足指が逆に曲がった子供たちが生まれます。
これらの奇形を、鉱山会社は「ウラン鉱山とは関係ない」と言います。
放射能の知識の乏しい村人たちは、「前世に悪人だったからいま苦しんでいるのよ」と、思い込みます。
強い者が弱い者を踏みつけにしている現場です。
日本ではそんなことおきちゃいない?
とは言い切れません。
ウラン鉱山はなくても、原発や、その燃料の処理施設の近くでは、程度の差こそあれ、似たような…つまり「強い者が弱い者を踏みつけにしている現場」が生まれているように思います。
そして、傷ついた「弱い者」たちの声は、どこにもとどきません。
そうして生まれた電気の、どこが「地球温暖化を防ぐクリーンな電気」なのでしょう。
放射能の危険を棚にあげても、とても「よい産業」には思えません。
わたしは脱原発派です。
もし原発推進の人がいたら、その人の思い込みを、懇切丁寧にほぐしてさしあげます。
もし脱原発に対して反対の人がいたら、よろこんで論戦しましょう。
今日からそれが務めと思い、チャンスがあれば、その務めを果たしてみせましょう。
問題は…、わたしの周囲にいる人は、み〜んな脱原発なのです。
※インドのウラン鉱山についてはこちらのサイトをどうぞ→http://www.morizumi-pj.com/jadogoda/jadogoda.html

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