「仕方ない空気」どう突き崩す?
という小見出しのついたインタビュー記事でした。
朝日新聞2011年1月26日の掲載。
なかなかよいインタビューだと思います。
「現実という言葉が今とても抑圧的に作用している、それはなぜ?」
という問いかけに、とてもわかりやすい解釈をしてます。
佐々木氏はここで坂口安吾を出します。
「お前は甘いぞと言われることが、我々日本人にとっては骨身にこたえる一大苦痛」
これはとってもわかります。
「現実を見ろ、現実を、それがワカラナイお前はまだ子供だ!」
という怒り文句や揶揄をどれだけわたしたちは恐れて生きているだろう…いや、ほんと、そう思います。
その結果が、
「現実がこうだから、こうするしかない」
という選択です。
それはやがて「人を苦しめ搾取や暴力を生み出す」という佐々木氏の言葉にはとてもリアリティがあります(わたしにとっては…「よくわからん」という感想もどこかのブログでは見かけたけど…想像力のモンダイですかね)。
そこで人間がやらなければいけないことは「なぜ」の問いかけ。
これを徹底的にやる。
これは、政治だけでなく、ビジネスでも音楽でもスポーツでも同じですよね。
以前、感想を書いた田崎正巳氏の「ビジネスパーソンのための断捨離思考のすすめ」にも、似たような記述があります。
「うまくいかない」時に、「ああ、そうなんだ」で納得せず、「なぜ」「なぜ」を繰り返し、必ず具体的なパーツにまで思考や行動や現象を分解することで、次の手が見つかる…というような内容だったと思います。
インタビューでは、そのあと、論証やレトリケー(演説術)など、政治の役割について記述しています。
それも大切ですが、まずスタートは、「なぜ」でしょう。
「なぜ」をあきらめて「現実はこうだからさ」と思い込むこめば、「それが前提」の未来しかやってきませんから。
そういえば、「それが前提」の「未来」で思い出したことがありました。
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「頑張った結果、ここまで積み上がった」という形で得られる結果は、僕はあんまり好きじゃない。「何が何でもこれは達成するぞ」と決めて、そのために必要なものを逆算する形で仕事をしたい。その方が、到達できる結果は大きなものになると思う。だからこそ、目標は大きなものを設定したい。そんで「達成できること」を前提に、「達成するためにどうしたらいいか」だけをまっすぐ考えて仕事をする。そういう負荷があるから成長できる。
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これはLFMの世イチさん(来週も飲む予定…)の2月3日のツイッターです。
いいこと書いてます。
ほんと、わたし、若い方々に教わることがとっても多い。
哲学者の佐々木さんも1973年生まれだから、わたしよりぜんぜん若いし。
ん〜、なぜ?