マンションの管理組合の理事長を別々なマンションで2回やったことがあります。
2回目はけっこう大変でした。
管理を委託している管理会社が使えなかったのです。
(例1)総会用の予算案では「実績欄」に、なぜか「予算案」の数字をコピペ。
差異が全項目「ゼロ」ってなんだ? で発覚。
(例2)理事会で保留になっていた事業が、翌月の「事業報告」で「行いました」と平気で報告される。
その場で問いただし、「理事長にいいよと言われたのでやった」と意味不明な答弁。
そんな状況だったので、原始規約の改正に着手した時も、その改正案などは自分たちで策定しました。
これが手間も時間も、かかる。
そういう作業は管理会社にやらせるのが普通なのですが、その時の管理会社は使えない。
事務方が事務方として機能していないのです。
ということで、管理会社を取っ替えるぞ、と動いたところ、優秀な担当者へヘッドハンティングしてきて、管理費用も一千万ほど安くなりました。
そんな経緯で感じたのは、政治も同じようにできないものか、ということでした。
理事長や理事会のメンバーは住民(所有者)がなります。
皆、他に仕事もあり、マンション管理についてはそれなりに個人的に勉強もしますが、基本的には素人です。
それを実務的にサポートするのが管理会社です。
管理組合(マンション所有者)は、管理会社にお金を払うことで、理事会の運営、規約や細則の策定、業者との折衝、市や区との連絡など、さまざまな場面でサポートしてもらい、その契約は1年ごとに見直されます。
国の基本的な運営もそんなふうにやれたらどうかな…と。
わたしたちは国に税金を支払ってます。
これは国にさまざまな事項の維持管理を委託するかわりに支払う代金です。
それに見合った実績や姿勢がない場合は、契約を見直すぞ…と。
ところで、昨日、Twitterでこんな書き込みを見ました。
「美香*(自力で考え、愛と平和を生きる) @mmmkaafa みんな忙しいんだよ! 日々が戦争なのに、これ以上戦争について考える暇なんか無い。中国だの竹島だの言ってる人は仕事や日常がヒマな人だよ」
これをマンション管理に置き換えるのは乱暴かもしれませんが、「みんな忙しいんだよ」というのは、順番がまわってきた理事がみな思うことです。
そう、だからお金を払って管理会社を雇うのです。
で、なにか管理に不備があれば、管理会社にクレーム出し、修正されないのならば、管理会社の委託契約を見直します。
これをさらに国に置き換えるのはまたまた乱暴かもしれませんが、普通の国民は、外国と交渉したりする暇がないので、外交実務も国に依頼しているわけです。
だから、なにか不備があったとき、クレームをつけるべきは問題の相手国や国民ではなく、実務を委託している国であるべきではないかと。
と、まあ、最近、私たちが管理を委託している国は、対外的場面でどうもよい実績を出していないようです。
それについて、先日、新聞に正鵠を得ていると感じた批評が掲載されていたので、貼っておきましょう。
「日本が隣国とと軍事的衝突に至らない程度の相互不信と対立のうちにあることによって自国の国益が最大化するように米国の西太平洋戦略は設計されている」
という認識は、孫崎氏の主張するそれとも共通していますが、そこにも記述されているように、こういった視点からの論述を「新聞は報じたがらない」ようですね。
国にも、新聞を含めたマスコミにも、「ナショナリズム」という底なしの情念に火をつけることなく、巧みに状況をコントロールしてくれることを期待します。
うまくいかないからといって、新聞は解約できても、もう一方の「契約の見直し」は簡単にはいきません。
どうか、うまくやってくださいませm(_ _)m。