※2024年4月2日〜14日 動物たちや子供たちの命をつなぐためのチャリティアートイベント「愛 Love Earth」にて、特別展示したマックさん、森川華子さんとのコラボ作品の解説になります。
Collaboration project with Mack
2023年9月10日、Music for SDGsのProject DirectorであるMack Okuboさんは、Akito AGAMIの個展に来廊しました。
そのとき、Akito AGAMIはMackさんの生い立ちを聞きます。子供のころ、彼は祖父母の元にいました。毎晩、喘息で苦しみ、その世話で、夜も眠れないお祖母さんを見てMack少年はこう思います。
「どうして僕は生まれてきてしまったんだろう」
その当時(6歳)、ノートに描かれた絵を冒頭に載せています。
幼い頃、母親と離れ離れになる以前、Mackさんは絵の手ほどきを受けていました。お母さんはアーティストだったのです。参考リンク
そのおかげでしょうか。子供ながらよい線で描かれているように感じられます。
さて、そのノートの絵には、不思議な空の生き物(神?)が描かれています。その不思議な存在は、地上からの煙を吸い、咳込み、吐き出し、そして植物が倒れていきます。その様子が大学ノートの見開き一枚で描かれています。喘息に苦しみながら、Mack少年はなにを思ってこの絵を描いたのでしょうか。
そして、その絵を動画にしたのが「A Boy’s Gaze: 1970’s Sky」です。
ノートに描かれたのは「空」ですが、それは閉じられた生態系、すなわち地球そのものだとも捉えられます。中心になる物語は、その「閉じられた生態系」です。また、作中には、Mack少年がノートに残した動物や花の絵もとりこみました。さらには画家であったMackさんのお母さんに影響を与えたある作家の片鱗も動画の中には潜ませています。幼くして別れたお母さんとの物語も、この動画に挿し込みたかったからです。
また、一時期の日本では、煙突からでる煙は発展の象徴でした。「七色の煙」はある地方の自慢でもありました。その「色」は、酸化鉄の「赤」、カーボンの「黒」、セメントの「白」などに着色された煙でした。そんな時代と前後して、Mackさんの幼年期はあったのでした。今、彼がSDGsの活動をしているのも、ひょっとするとそれが原点なのかもしれません。
さて、この作品「A Boy’s Gaze: 1970’s Sky」のために、Akito AGAMIは432 Hzを採用したオリジナルサウンドをも制作しました。そのサウンドを構成するボイスはブロードウェイにも立ったMusicalシンガー・森川華子さんです。
このCollaboration Art「A Boy’s Gaze: 1970’s Sky」は、昨年12月ドバイのCOP28でフル尺で上映され、さらにはこれらのSTORYをドキュメンタリー映画化する動きも出ています。
1970年、6歳の少年が時代に先駆けて描いた一枚の絵は、時を超え、国境を超え、その波動を届けるのです。
※動物たちや子供たちの命をつなぐためのチャリティアートイベント「愛 Love Earth」にて、特別展示いたします。
会場:渋谷ギャラリー・ルデコ 3F
会期:2024年4月2日〜14日
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