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山が死ぬと海も死ぬ、再び。

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山に木を植える漁師がいます。
宮城県の畠山重篤さんです。
こんな方。
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家業のカキ養殖を営んでいましたが、1964年頃以降、気仙沼では、ノリ、ホタテが死に、カキも赤潮を吸って「血ガキ」になってしまいました。
その後、フランスにカキ養殖を視察に言った畠山さんは気がつきます。
「豊かな海のためには豊かな山が必要だ」
視察に言ったフランス・ロワール川河口はさまざまな命にあふれたところでした。そして、その上流には豊かな広葉樹の大森林がありました。
「落ち葉」→「栄養」→「川」→「海」
そんなふうに命のリレーが行われ、豊かな海が育まれると畠山さんは考えたのです。そこで、漁師でありながら、「山に木を植える」運動をはじめ、気仙沼の漁業を復興へ導きます。
ところで、山から海へ流れる命のリレールートは「川」だけではありませんでした。
1993年7月12日、北海道南西沖地震で奥尻島は大きな被害にあいました。津波にも襲われ、約200人が亡くなりました。
その復興にあたっては、津波対策として、巨大な防潮堤を作ったのです。
高さが最大で11メートル、総延長14キロというものです。
これで一定の津波対策を得ると同時に、美しい海の景観を失ないました。
しかし、失ったものは景観だけでなはかったのです。
防潮堤が完成し、何年かたつと海は「磯焼け」になり、とても命の乏しい海になってしまいました。
ここでわかったことは、「広葉樹林」→「海」へのリレールートは、川だけではなく、地下水もあったということです。防潮堤が、山から海へ流れていた地下水脈の流れを断ち切ってしまったのが、「磯焼け」の原因だと考えられています。
さて、福島原発です。
これは、BBCのサイトに掲載されたフクイチ汚水問題を示すイラストです。
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http://www.bbc.co.uk/news/science-environment-23779561
これを見ると、
「放射能で汚染した地下水の流れを遮断しなくては海が汚染される」
「地下水を遮断すれば、山から海への養分の流れが遮断される」
という王手飛車取り状態なのがわかります。
「どっちにしろ発電所界隈の海水や海底はすでに汚染されているから、地下水脈も断つべし」
というのが理に則った判断なのでしょうけれど、2重3重の意味で、「海を殺してしまう」ことは、ほんとに悲劇です。
ともあれ、放射能は不拡散が大原則。限定スポットに封じ込めて無力化するまで長期間(数万年?)管理が必要なのでしょう(できるのか?)。
最後にもういちど、畠山さんのお話し。
気仙沼は、2011年の震災でも、大きな被害を受けました。
彼の養殖場も壊滅的状況に追い込まれた、しかし、彼は、また同じことを始めます。
荒廃した養殖施設を作り直し、山へ木を植え…。
http://www.nhk.or.jp/professional/2011/1212/
そこへ今、超巨大防潮堤の話が進んでいます。
奥尻島のそれをはるかに凌駕する、三陸一帯をカバーする巨大建造物。高さ14.7m、総延長約370km、その建築費は数千億円とも言われています。
畠山重篤さんたちは、その計画に対し、「防潮堤を勉強する会」を発足。住民自らが地域の意思決定できる道を模索しているそうです。
わたしは、畠山重篤さんを応援します。
本も出ているのでオーダーすることにしました。

クレジットカードで寄付もできるみたいです→NPO法人森は海の恋人

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